6.柞木(くぬぎ)
ぶな科の落葉高木。材は薪炭にする。実はドングリ。主要産地は中国の東北地区および朝鮮で、北方人は「高麗木」と称し、旧時、北京の家具商の間では「高麗柞木」と称されていた。清代の宮廷では、統治者の故郷の木料として偏重し、紫檀・黄花梨に次ぐ木として重用した。
柞木は非常に広範囲に産出される木で、蘇北では「柞針」と称され、おもに清代中期以降に明式家具をまねて(
明式)製作する時に使用された。盛夏に長時間使用すると、黄褐色の木質が紅木のような光沢となり、輝きを増すという特色がある。民間では「宮廷紫檀花梨、民間高麗南楡」という言い方があり、北方では柞木が、南方では楡(即ち欅)が明清時代の民間家具の主要な材料となっている。
清代後期以降、南洋諸国から紫檀に類似する「紅木」が輸入されるにつれて、柞木を用いた家具は製造されなくなっていった。