清朝時代の服飾制度によれば、長衣・袍(パオ)には、「礼服袍」「吉服袍」「行服袍」「常服袍」などの種類があり、「礼服袍」が最も正式なもので、朝会や祭祀などの場で着用するもので「朝服」「朝袍(チャンパオ)」と称された。
「吉服袍」とは、皇帝や官僚などが慶祝行事などの宴席で着用する服飾のことで、その多くは龍紋・蟒紋の文様があることから「龍袍(ロンパオ)」「蟒袍(マンパオ)」と称される。
皇族が着用するものは「龍紋龍褂(ロンウェンロングワ)」で、円い刺繍が施されている。
官僚が着用するものは、「対襟補褂(トイジンプグワ)」で、文官・武官のそれぞれの品位を示す四角い刺繍の「補子(プーズ)」が背と胸に縫い取られている。
「行服袍」は巡幸の時や狩猟・出征の時などに着用するもので「常服袍」とほとんど区別がない。 |