山東半島の中央部に位置する 坊(いぼう)市から北東15キロ楊家埠一帯が生産地である。全村310世帯程であるが、そのうち約130世帯が凧(たこ)を生産し、残りの全戸が年画を生産するといわれている。世界最大級の凧博物館があり、毎年国際凧揚げ大会が開催されることでも有名。楊家埠年画は製作者の楊氏一族の家系図《楊氏宗譜》によると、明代の洪武初年(1368)に四川省梓潼県からこの地に移り住んで年画製作を始めたのが最初といわれ、400年の歴史がある。明代の木版年画は信仰上の要求を満足させる「天神類」が中心であったが、清代以降は多品種・大量生産が進み、乾隆年間(1736〜95)には「画店百家、年画千種」といわれている。 |