3.金属工芸
金・銀・銅などを加工したもので、明清以降の市民生活の中で使用していたものを対象に収集。被中香炉・湯婆子・銀三事・水烟袋・手炉・茶壷・大銅壷などがある。



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1.被中香炉 画像へ→
布団の中に入れる円形の香炉で、内側に半球型の器体を傾かないように設置し、香料をおく。唐代に創作されたいう。
2.湯婆子 画像へ→
湯たんぽのことで、「湯婆」「脚婆」「錫夫人」「錫奴」とも称され、錫或いは銅製の扁円形の壷に、冬季に沸騰した湯を入れ足を温めるのに用いられる。
3.銀三事 画像へ→
清代に女性が刺繍を施した荷包(香袋)とともに、銀耳(銀製の耳掻き)・小鑷子(毛抜き)などをセットにしたものを身につけた。物の多少により、「銀七事」と呼ぶこともある。
4.水烟袋 画像へ→
真鍮製の水ぎせるのこと。吸烟管と刻みたばこをつめて燃やすところの間に小さな水タンクがあって、煙りがこの水の中をくぐって吸われる構造となっているもの。甘粛省蘭州で生産された。
5.手炉 画像へ→
銅を主体とした合金で作られた手あぶり。一部、景泰藍・漆・玉でつくられたものも見うけられる。幾何学紋・吉祥紋・蒔絵が施され、明清時代に蘇州地区で生産された。浙江省嘉興の張鳴岐が名工として名高い。
6.茶壷 画像へ→
銅を主体とした合金で作られたサモワール。上下2段に分かれ、下段に燃料を入れ、上段に茶漉しが内設され、外部に蛇口が設けられている。民国時代のものか?
7.大銅壷画像へ→
北京・天津をはじめとする北方の街角では、おもに朝食として麺茶・油茶を食べるが、炊き口のついた銅製の大型の薬缶が湯沸し用に用いられる。店の看板を兼ねたパフォーマンスとしての効果もあり、主として回族の商人が用いている。「麺茶」は、小麦粉等の粉を炒って狐色にしたものに熱湯を注ぎ、くずねり状にしたもので、砂糖・すり胡麻・花椒塩・胡桃・落花生等で味付けして食べる。「油茶」は麺茶と同様であるが、粉を炒めるときに牛骨の髄からとった油を加えて 炒るために油茶(ヨウチャー)という。



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