22..九流図 |
「九流」とは、春秋戦国時代の文化界に出現した各種の学派をいう。『漢書・藝文誌』によると、儒家・道家・陰陽家・法家・墨家・名家・縦横家・雑家・農家の総称である。唐宋以降になると、市民社会が多様化し、農業のような伝統的生業以外の各種の雑業が起こってきて、師爺・医者・画工・風水師・八卦見・人相見・和尚・道士を「上九流」、娼妓・伏怜・巫者・樂工・牽猪哥・剃頭師傅・僕婢・按摩師・土工を「下九流」とに分けて考えるようになる。この「九流図」には、儒家・道士・売薬人・芸を売る者・農家・牧童・小商いをする者など、旧社会の中での様々な階層の人物が描かれている。中国では、各種の職業を「三十六行」「七十二行」「三百六十行」と表現するが、これもみな「九」の培数で、「九流」に来源があると考えられている。
収集資料は、福建省・樟州の木刻版画。 |
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