21. 揺銭樹
民間では、「揺銭樹」とは財宝を集める、金持ちになるということの象徴である。後漢の時期、人々は陶製或いは銅製の「揺銭樹」を埋葬の明器として用いた。宋代には、「揺銭樹」に関する説唱があり、清代の人は、これを京劇『天縁記』或いは直に『揺銭樹』に改編した。明清時代、揺銭樹を挿す習俗は、葬送ではなく春節の中の活動として形成され、『燕京歳時記』によると、毎年除夕の時に「取松柏枝之大者、挿于瓶中、綴以古銭、元宝、石榴花等、謂之揺銭樹」とある。
収集資料は、四川省綿竹の木版画で、『天縁記』の一説を描いたもの。天女の張四姐は下界に降り、貧士の崔文瑞と一緒になり、併せて揺銭樹を植え、しだいに富を集めるようになった。

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