茶馬古道と麗江
茶馬古道とは、雲南・四川の「茶」「砂糖」「塩」などの生活必需品を馬の背に乗せチベット・インドに運び、チベット・インドからはヤク、羊などの毛皮類を持ち帰った交易路である。
麗江(大研鎮)は、雲南・四川・チベットの交通の要衝で、チベット高原から雲貴高原へと横断する山間部に位置し、海抜2400メートル余、気候は温暖で、高冷地や低熱地から来る馬(マーパン)と呼ばれる隊商の商人はこの環境にうまく適合することができた。
1940年代半ば、麗江には商店が1200軒、商号は110余りあり、雲南南部の茶・砂糖・絹織物、チベット産の毛皮・冬虫夏草などの漢方薬材、チベット経由のイギリス製の毛織物やタバコ、スリランカのサフランのほか、麻布・銅・銀製品などが集められた。推定では、雲南・チベットルートの「茶馬古道」を往来した貨物は年間約2万5000隊、麗江に到着したのは1万隊余りと考えられている。
文化的にも、チベット仏教(ラマ教)は、麗江に伝えられた後は南下せず、漢民族の仏教と道教は麗江に伝わった後は北上しなかったといわれている。そのため、麗江では、チベット仏教、漢民族の仏教・道教、土着のナシ族のトンパ教などの文化が融合する地区となった。


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