7.編みもの
竹・ヤナギ・トウ等の植物を材料にした編みもの・カゴ類は、日常生活のなかでよく見られる光景である。写真は、1980年頃に山東省済南市周辺の自由市場で金丸自身が撮影したものである。



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1.籠子(ロンズ) 画像へ→
ヤナギの枝を編んだものに板の取っ手をつけたカゴ。取っ手は縁にしっかりと嵌め込み式につけられ、がっしりとした重量感のある印象をあたえるが、実際に手にすると、その意外な軽さに驚かされる。山西省では粉を入れたり、買い物カゴとして持ち歩いたりと多用される。
2.竹籠中手盤 画像へ→
取っ手のついた竹籠の中に炭火を入れて使用する手あぶり。持ち運びしやすい手ごろな大きさで、中国の南方の底冷えしやすい寒さに対応。浙江省・福建省あたりのものと推定される
3.葫蘆胎竹編・瓷胎竹編 画像へ→
陶器やひょうたん等を保護するために竹で編んだカバーが施される。ひょうたんの容器は糯米のおこわを盛るのに使用されていた。貴州省黎平県肇興のトン族のもの。
4.提竹籠 画像へ→
糯米のおこわを入れる竹でつくったカゴ。貴州省黎平県のトン族のもの。
5.鳥籠・蟲籠 画像へ→
竹や紅木でつくったトリカゴ・ムシカゴは、中国の伝統的な民間文化を感じさせる。コオロギ・キリギリスを飼い、鳴き声の美しい鶯・画眉(ホワメイ)を飼育することは無上な娯楽である。
6.斗笠|画像へ→
貴州省東南部の中心・凱里(カイリ)の市街では、斗笠(トウリー・かさ)を被った人々を見かける。この斗笠は三穂県瓦寨で生産されたもので、瓦寨はトン族の集落であるという。防水用に桐油を塗った美しい斗笠は、二層になっていて棕櫚が間に挟まれていることから「馬尾斗笠」の名称もある。
7.斗笠‖画像へ→
都柳江沿いの貴州省従江県の町では、広西・融安県のチワン族が生産した斗笠が売られていた。こちらも竹編みが二層になっていて、防水用のビニールと竹の葉が挟まれている。
8.草画像へ→
(ツァオ デイエン)は稲わらで編んだ腰掛けである。保温性に優れ、座ると軟らかさと暖かみを感じる。椅子と机が完備される前の小学校では、土間の教室で子供がこれに腰掛けているのを眼にした。貴州省従江県のスイ族のもの。
9.笆簍・鎌簍 画像へ→
貴州省のトン族・スイ族の人々は、山腹に切り開いた棚田で水稲耕作を営む。農作業の際には、腰に鎌入れのカゴを結びつけている。笆簍(バーロウ)・鎌簍(リェンロウ)は、竹で編んだカゴで、 貴州省従江県のスイ族のもの。
10.飯盒(ファン ホ)画像へ→
糯米のおこわを入れる竹でつくったカゴ。貴州省従江県のスイ族のもの。 



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